「出会い系サイト規制法」における「児童」は、18歳未満の少年少女を指します。
また、大半のアプリでは18歳以上でも高校生は利用不可となっています。こちらは法律によって定められたものではなく、アプリ運営側が自主的に規約として定めています。
「10代、高校生だけど普段の生活で出会わない人と出会ってみたい」
若い世代を中心にマッチングアプリが普及した昨今、このようにマッチングアプリを使いたいと思う人もいるでしょう。
マッチングアプリは18歳から使えますが、多くは高校生は利用不可となっています。また、アプリ選びを間違えてしまうと、30代、40代の人ばかりが表示され、同世代の人とは出会いにくくなってしまうことも。
また、マッチングアプリで会う人は必ずしも良い人ばかりではありません。
そこで出会い系サイト規制法や年齢確認について。また騙そうとする人の特徴など、知っておくべき注意点も解説します。本記事を参考にし、リスクの少ない安全性の高いアプリで、恋人や友達づくりをしましょう。
まずはマッチングアプリは18歳からでも使えるのか、基本的なルールに関する点から解説します。
マッチングアプリおよび出会い系は18歳未満(17歳以下)は利用できません。これは、「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」(通称、出会い系サイト規制法)によって定められたものです。
児童が出会い系サイトを利用することは認められていません。
「出会い系サイト規制法」における「児童」は、18歳未満の少年少女を指します。
また、大半のアプリでは18歳以上でも高校生は利用不可となっています。こちらは法律によって定められたものではなく、アプリ運営側が自主的に規約として定めています。
本サービスに登録し利用できるのは、高校生を除く、満18歳以上の独身の方に限ります。
未成年との境界線が曖昧な18歳の高校生がトラブルに巻き込まれるのを避けるためでしょう。
法律として定められている事情もあり、マッチングアプリは年齢確認が必須となっています。公的な証明書を写真に撮って送信し、18歳以上であることが証明できないと誰かとメッセージのやり取りはできません。
登録時に設定した年齢と送信した書類の年齢が異なれば年齢確認は通らず、18歳未満が年齢をごまかして利用するということはできなくなっています。
また、異性と出会うことを目的としているアプリで年齢確認がない場合は法律・倫理の両面で非常に危険です。この場合は使用しないよう注意が必要です。
年齢制限にも注意が必要です。「マッチングアプリ」に該当しながら、年齢制限が設定・明記されていないサービスは法令違反のおそれが非常に高いといえます。インストール時やストアの説明文「18歳以上」などの表記が見当たらない場合、危険性はさらに高まります。
ここで注意したいのが、マッチングアプリとは別種のチャットアプリの存在です。チャットアプリは年齢制限がないものもありますが、それはあくまでチャットが目的で、出会いを目的とはしていません。規約にも、出会い(交際)を禁止する旨が記載されていることがほとんどです。
出会いが目的であればチャットアプリではなく、しっかりとしたマッチングアプリを選ぶ必要があります。
多くのアプリは18歳でも高校生の利用は規約で禁止されていますが、禁止されていないアプリは3つあります。その中でも使いやすいのが『Tinder』です。
『Tinder』で主な利用者層が20代で、18~19歳のユーザーも比較的多いため、同年代と出会いやすい傾向があります。
ただしあくまで「禁止されていない」であり、利用が保証されているわけではない点は覚えておくべき事象です。
なお、ほかに高校生の利用を明確に禁止していないいサービスは『ゼクシィ縁結び』と『Match(マッチドットコム)』があります。ただし、いずれも婚活寄りで、主な利用者層は30代から50代のため、仮に高校生が利用しても理想の相手とのマッチングは望み薄でしょう。
続いて、高校を卒業した18~19歳におすすめのマッチングアプリを4つ紹介します。
使いやすさや同世代との出会いやすさの視点で、上から【1】~【4】でおすすめしています。
迷ったら【1】をまず利用してみましょう。
「Tinder(ティンダー)」は、気軽な出会いに特化した、若年層向けのマッチングアプリです。
距離検索できるのが特徴で、現在地から半径1キロにまで絞り込みができます。また、男性も完全無料で利用できるのも魅力的なポイント。
東京で広範囲に設定し、18~19歳で絞ると50人は表示されました。18~22歳に設定すれば、数百人以上は表示されると推察できます。
『Tinder』の基本情報
月額料金 | 男性 無料 女性 無料 |
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累計会員数 | 非公開 (全世界累計6億3000万以上のDL) |
運営会社 | MG Japan Services 合同会社 |
『タップル』は恋人探し向きのマッチングアプリです。20代が主な年齢層となっていますが、18歳や19歳の人でも比較的マッチングがしやすいため、2番目におすすめします。
『Tinder(ティンダー)』と似たスワイプ方式で、表示された人を直感的に「いいかも」か「イマイチ」で振り分けていきます。
すぐに会える人を探せる「おでかけ」機能もありますが、慣れるまではじっくりやり取りや通話をするのがおすすめです。
東京で18歳の設定で絞り込むと、ざっと50人は表示されました。スワイプ形式のため正確な利用者数は不明なものの、かなりの会員数がいることが推察できます。
安全面では24時間365日監視体制を整えています。既婚者の登録禁止・規約違反者への取り締まりなど、不正なユーザーを排除しているので10代も安心して使えるでしょう。
『タップル』の基本情報
月額料金 | 男性 3,700円※ 女性 無料 |
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累計会員数 | 2,000万人以上 (2024年4月時点) |
運営会社 | 株式会社タップル |
※クレジットカード決済の料金
『with(ウィズ)』は心理テストで相性の良い人がわかるマッチングアプリです。女性を中心に人気が増加し、20代から30代まで幅広く人気があります。
恋人探しとして利用するユーザーが多く、心理テストの結果恋愛観が合う人がおすすめとして表示されるのも使いやすいポイントです。
18歳で絞り込みをかけると全国で10,033人。東京で1,557人が表示されました。利用者層は20代~30代が中心ですが、10代からも根強い人気があります。10代から20代、そして30代と年代を超えた出会いを求めている10代におすすめです。
ただし、年齢差があると価値観の相違や遊びのリスクも高まります。記事下部の注意点をしっかり読んでおきましょう。
『with』は「24時間365日監視体制」が整えられています。「年齢確認画像の確認と承認」や「悪質ユーザーの強制退会」など、不正なユーザーを排除する仕組みを整えているので安全して使えます。
『with』の基本情報
月額料金 | 男性 3,960円※ 女性 無料 |
---|---|
累計会員数 | 1,000万人以上 (2024年2月時点) |
運営会社 | 株式会社with |
※クレジットカード決済の料金
『with』お得に始めるコツ3つ
『Pairs(ペアーズ)』は、国内でも最大クラスの規模の会員数を誇るマッチングアプリです。20代がメインながら、30代、40代もバランスよく年齢層が分かれているのが特徴です。
機能もシンプルで、誰でも使いやすいのが魅力。検索の絞り込み条件は細かく用意されていて、16タイプ診断で探すこともできます。
18歳で絞り込むと、全国で6,,000人以上。東京で900人以上と表示されました。比較的年齢層が高めですが、22歳くらいまでならマッチングもしやすいので、年上好きの人におすすめです。
国内最大の会員数だけあって、セキュリティ体制も整えられています。「24時間365日監視体制」によって、不正なユーザーを監視・強制退会にしています。
メッセージ一通目で「勤務先のような特定できる内容」「誹謗中傷・卑猥な表現」を排除するなど、監視体制に力を入れているので10代の社会人も安心して利用可能でしょう。
『ペアーズ』の基本情報
月額料金 | 男性 4,100円※ 女性 無料 |
---|---|
累計会員数 | 2,500万人以上 (2025年5月時点) |
運営会社 | 株式会社エウレカ |
※クレジットカード決済の料金
安全なマッチングアプリを見極めるには、次の点を確認しましょう。
反対に安全性の低いマッチングアプリには「ポイント課金制のアプリ」があります。
ポイント課金制アプリとは、いいねやメッセージ送信などでポイントを消費しながら利用する出会い系サイトです。月額定額制に比べ、ポイント課金制アプリは業者やサクラが多い傾向にあります。
また「個人が運営しているマッチングアプリ」も危険性が高いといえます。
個人は会社のように規制を厳しく設けていることが少なく、業者やサクラ、身体目的の悪質ユーザーが活動しやすくなっている可能性が高いのです。
10代の人がマッチングアプリを使う場合、いくつか注意してほしいポイントがあります。この年代の方は相手がどういう人が見極めらる能力が養われていないことが多いため、なるべく友人に相談しながら進めることをおすすめします。
大前提として年齢確認のないアプリを使ってはいけません。そういったアプリは業者などの悪質ユーザーを排除する仕組みが機能しておらず、一般ユーザーとの出会いは望めません。年齢制限が定められていないアプリも同様です。
極端な例を挙げると、「一般男性ユーザー」と「業者が運用する女性アカウント」しかないということになれば、出会いどころかお金を巻き上げられてしまうリスクしかありません。
基本的に、特に10代の人にはマイナー気味のアプリや最新のアプリは控えるのが無難です。マイナーなアプリは会員数が集まっておらず、そもそも出会うのが難しいためです。
特に地方で出会いにはつながりません。運営実績が長いアプリで、機能もシンプル寄りの方が質の良い理想の出会いを見つけやすいでしょう。
もしアプリ選びに迷ったら、先ほど紹介した4つのアプリから選ぶのが安全です。
詳しい住所などの個人情報をプロフィールに書くのは絶対にやめましょう。一方的に好意を持たれて、ストーカーに発展するケースが考えられるためです。
マッチングアプリでは、1度も会っていないのに好意を持たれることは珍しいことではありません。特に、最寄り駅や特定できそうな学校名、アルバイト先を書くのはリスクが高めです。
大学生の場合は勉強している内容やよく遊びに行く場所程度にしておいて、自宅がバレてしまうような内容を書かないよう注意してください。
しっかりとしたマッチングアプリでは、防犯のためのブロック・違反報告機能が用意されています。ブロックを使うと、指定したユーザーからのメッセージが届かなくなり、怪しい相手とのやりとりをカット可能。
もし相手が明らかに利用規約に反する場合は違反報告を。運営がそのユーザーを直接確認し、然るべき処置を取ります。
利用前に、あらかじめブロック・違反報告の方法や、お問い合わせ窓口を確かめておくとより安全性が高まります。
マッチングアプリで実際に会う時は、メッセージや通話を重ねて信頼できそうな人とだけ会うようにしましょう。
プロフィールのちょっとしたポイントやメッセージの言い回しなどで相性を判断してからの方が、悪質なユーザーを避けつつ、楽しい時間を過ごしやすいからです。
悪質な業者はお金を持っている人を狙うだけでなく、恋愛経験が少なく騙せそうな大学生をターゲットにしているケースも多いです。
じっくりやり取りして楽しいと思えた人とだけ会った方が、時間とお金を無駄にせずにすむでしょう。
十分にメッセージを重ね、実際に会う場合は時間帯や場所に注意してください。中には、悪質な遊びやヤリモクユーザーも紛れているためです。
特に、いきなり個室や自宅に呼ばれたり、22時以降を待ち合わせとして指定してきた場合は注意してください。そういった場合はほぼ間違いなく遊び目的(=真剣な出会いを求めていない)のユーザーと考えて良いでしょう。
マッチングしてすぐにでも会おうと誘ってきた場合、業者のリスクが高くなります。一般ユーザーの場合、特に女性は、不安やリスクが大きいためじっくりやり取りしてからでないと会いたいとは思わないためです。
すぐに会ったら宗教やビジネスの勧誘だった、怪しい投資を勧められた、というケースは決して他人事ではありません。なるべくじっくりやり取りして、マッチングしてから1~2週間程度で会うのがおすすめです。
マッチングアプリの危険性や悪質ユーザーに対して、具体的にどういった例があるのか紹介します。大学生が被害に遭う例も少なくないため、事前にインプットしておきましょう。
恋愛感情を利用してお金をだまし取るのがロマンス詐欺です。結婚詐欺がイメージされがちですが、ほかにも種類があり、大学生もターゲットとなることがあります。
特に多いのが投資関連のロマンス詐欺です。口座を解説して、入金してほしいなどと誘われます。実際に入金すると引き出すことはできず、相手とは連絡が取れなくなります。
ロマンス詐欺を働く業者は海外アジア人のインフルエンサーやモデルの写真を使っていることも多く、明らかにスタイルやルックスが良いのが特徴です。また、そもそもお金の話題を出してきた時点で警戒する必要があります。
危険な業者の中には、ぼったくりバーに誘導してくるケースもあります。マッチングしてすぐにお酒を飲みに行こうと誘われついていくと、法外な金額を請求されます。
基本的には、女性側がすぐに飲みに行こうと誘ってきた場合は危険度は高くなります。「知り合いの店に行きたい」と言われた場合は、ほぼ黒です。
マッチしてすぐ会う使い方も悪くはないですが、その場合は事前に店を自分が決めて、予約した場所に行きましょう。
近年増えているのが、美人局の業者です。知り合って間もなく自然とリードされて肉体関係を持ったと思ったら、「やっぱりあの時はあまり乗り気ではなかった。無理矢理だったと思うから許せない」などと脅しを仕掛けてきます。
基本的にこのケースは裏に男性がいて、示談を持ちかけられます。避けるためには、すぐには会わずに相手を見極めること。また、会ってからも丁寧に関係を構築する必要があります。
その他の業者の例としては、悪質なサイトへの誘導があります。やり取りの中でマッチングアプリからLINEやInstagramに移行することは珍しくありませんが、中には有料サイトでやり取りを持ちかけられることがあります。
これはロマンス詐欺に近い性質の詐欺です。男性側に恋愛感情を持たせた上で、メッセージ送信1通500円以上かかるサイトに誘導されます。明らかにおかしいとわかっていても、好意があるからやり取りがやめられない、というケースは往々にして起こりがちです。
基本的には、LINEかInstagram以外(稀にカカオトーク)の連絡先交換をすることはないと思っておいてください。その時点で相手とのマッチングを解除する勇気を持ちましょう。
続いて、18歳(10代)がマッチングアプリで出会うためのコツを詳しく解説していきます。18歳に限った話ではないコツも多いですが、いずれも重要なものばかり。逆に、使い方を間違えるといくら課金しても出会えず、モチベーションを保ちにくくなるため注意してください。
質の良い出会いを求める場合は、顔がはっきりとわかる写真を載せておきましょう。顔を明かすことで見る人に安心感や真剣さを与えられ、自身の人となりを伝えやすくなるためです。
逆に言うと、顔がわかる写真を載せていないのに「いいね」が来た場合、その相手は手当たり次第にいいねを送っている、あるいは真剣度が低い可能性が高いです。結果として遊び目的やヤリモクを引き寄せてしまいがちです。
自己紹介文には、趣味や好きなものを書いておきましょう。お互いに好きなものがわかれば会話が盛り上がりやすく、共通点がある人からの「いいね」ももらいやすくなります。
コツは、なるべく具体的に書くことです。「カフェが好き」とだけ書くのではなく、「〇〇駅周辺のカフェに行くのが楽しい」「コーヒーが好きなので、こだわりの一杯を入れてくれるカフェにハマっている」と書いた方が、印象に残りやすく、好みや人柄がより伝わりやすくなります。
メッセージの基本は相手に合わせつつも、会うまではなるべく早めの返信を意識しましょう。。1日2〜3通程度や、5〜6行を超える丁寧すぎる長文が続くと、かえって距離が縮まりにくいことも。
特に1度会うまでは、どこかのタイミングで即レスをして、通話で話しているくらいのペースでやり取りできると一気に距離が近づきます。
その他の業者の例としては、悪質なサイトへの誘導があります。マッチングアプリからLINEやInstagramに移行してやり取りを続けることは珍しくありませんが、中には有料サイトでやり取りを持ちかけられることがあります。
これはロマンス詐欺に近い性質の詐欺です。男性側に恋愛感情を持たせた上で、メッセージ送信1通500円以上かかるサイトに誘導されます。明らかにおかしいとわかっていても、好意があるからやり取りがやめられない、というケースは実際に起きています。
基本的には、LINEかInstagram以外(稀にカカオトーク)の連絡先交換をすることはないと思っておいてください。その時点で相手とのマッチングを解除する勇気を持ちましょう。
ここからはマッチングアプリに直接関わる法律である出会い系サイト規制法の解説になります。危険なサービスを見極め、安全に出会うための知識としてぜひご一読いただきたいです。
出会い系サイト規制法とは、正式名称「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」。
異性との出会いを目的とするサービスにおいて、公安委員会への「インターネット異性紹介事業」の届出・年齢確認などを義務づける法律です。
平成15年に制定され、児童に関する犯罪が多発していたことから平成20年に改正され、規制強化されています。
なお、ここでいう「児童」とは18歳未満の少年少女を指します。
出会い系サイト規制法が制定された目的は、児童(18歳以下の少年少女)を犯罪から守るためです。警察庁が開設したウェブサイト「なくそう、子供の性被害。」では次のように目的が説明されています。
この法律は、出会い系サイトの利用に起因する児童買春その他の犯罪から児童を保護し、もって児童の健全な育成に資することを目的としています。
つまり出会い系サイト規制法として法律化することで、性犯罪のような事件・事故から児童を国レベルで保護しているのです。
出会い系サイト規制法において「出会い系サイト(≒マッチングアプリ)」とはどのようなものを指すのか、文言と照らし合わせながら解説していきます。
出会い系サイト(インターネット異性紹介事業)は、出会い系サイト規制法の第二条第二項において以下のように定義されています。
異性交際(面識のない異性との交際をいう。以下同じ。)を希望する者(以下「異性交際希望者」という。)の求めに応じ、その異性交際に関する情報をインターネットを利用して公衆が閲覧することができる状態に置いてこれに伝達し、かつ、当該情報の伝達を受けた異性交際希望者が電子メールその他の電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。以下同じ。)を利用して当該情報に係る異性交際希望者と相互に連絡することができるようにする役務を提供する事業をいう。
簡単に要約すると、さまざまな人が閲覧できるインターネット上において、異性交際を求める環境ができていると「出会い系サイト」と定義されることになります。
つまりマッチングアプリに限らず、異性交際を求める書き込みがある掲示板サイトも、出会い系サイトとなる可能性があります。
「出会い系サイト(インターネット異性紹介事業)」には、4つの要件が定められており、警察庁開設のウェブサイト「なくそう、性被害。」で確認できます。
抜粋すると下記表の通り。
以上の4要件を満たすと法律的に「出会い系サイト」に該当し、出会い系サイト規制法が適用されることになります。
面識のない異性との交際を希望する者(「異性交際希望者」といいます。)の求めに応じて、その者の異性交際に関する情報をインターネット上の電子掲示板に掲載するサービスを提供していること。
ここでいう「異性交際」とは、肉体関係を目的とした交際だけに限らず「性的な感情をもって面識のない異性と出会うこと」をいいます。
また運営者が、面識のない異性交際を目的として「居住地」や「年収」「職業」などの異性交際に関する情報を掲載できかつサービスを提供している場合、出会い系サイトの要件として該当します。
たとえ利用規約で異性交際を禁止していたとしても、運営者が利用停止措置を取らず異性交際できる環境を黙認していた場合も、出会い系サイトの要件に該当するのです。
異性交際希望者の異性交際に関する情報を公衆が閲覧できるサービスであること。
誰でも異性交際を求めるサービスを閲覧できる状態にある場合、出会い系サイトの要件に該当します。
たとえ会員登録制であっても、アカウントを登録すれば誰でも閲覧できるため「公衆が閲覧できるサービス」になります。
そのためマッチングアプリだけでなく、誰しもが閲覧できる掲示板サイトで異性交際の場があると、法律上の「出会い系サイト」に該当します。
インターネット上の電子掲示板に掲載された情報を閲覧した異性交際希望者が、その情報を掲載した異性交際希望者と電子メール等を利用して相互に連絡することができるようにするサービスであること。
交際を希望する異性同士が連絡を取れるサービスがある場合、出会い系サイトの要件に該当します。
現代のマッチングアプリに限らず、たとえばお互い見ず知らずの男女同士が「異性交際を目的に”通話”できる」サービスを提供している場合も、出会い系サイトの要件を満たすのです。
有償、無償を問わず、これらのサービスを反復継続して提供していること。
出会い系サイトに有料・無料は関係ありません。
継続性がある場合は、出会い系サイトの要件に該当します。たとえ「無料の掲示板サイト」であっても、面識のない異性が交流できるサービスがある場合、出会い系サイトの要件を満たしています。
インターネット上の各種サービスが法律的に「出会い系サイト」と認められた場合、次の4者に対し規制と義務が適用されます。
出会い系サイトの規制・義務が適用される対象
出会い系サイトの利用者に対しては、児童(18歳未満の男女)が犯罪に巻き込まれないことを目的に、次の3つの規制が設けられています。
第六条 何人も、インターネット異性紹介事業を利用して、次に掲げる行為(以下「禁止誘引行為」という。)をしてはならない。
ここでいう「禁止誘引行為」とは、児童に対し異性交際を求める行為です。この異性交際を求める行為に、性交渉の有無は関係ありません。
つまり出会い系サイトで相手が18歳未満とわかっていながら異性交際を求めた場合、利用者も法律に違反しているのです。
第六条 何人も、インターネット異性紹介事業を利用して、次に掲げる行為(以下「禁止誘引行為」という。)をしてはならない。
(中略)
二 人(児童を除く。第五号において同じ。)を児童との性交等の相手方となるように誘引すること。
三 対償を供与することを示して、児童を異性交際(性交等を除く。次号において同じ。)の相手方となるように誘引すること。
四 対償を受けることを示して、人を児童との異性交際の相手方となるように誘引すること。
単に異性交際を求めるだけでなく、性交渉や金品を目的として18歳未満の児童を誘った場合も「禁止誘引行為」に該当します。たとえば出会い系サイトで、18歳未満の児童に対し「お金を払うから付き合ってほしい」と迫るのはアウトです。
出会い系サイトで、相手が18歳未満とわかっていながら交際を迫る行為自体が法律違反と覚えておきましょう。
第十条 インターネット異性紹介事業者は、その行うインターネット異性紹介事業について広告又は宣伝をするときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、児童が当該インターネット異性紹介事業を利用してはならない旨を明らかにしなければならない。
児童が出会い系サイトを利用することは認められていません。
出会い系サイト規制法内では事業者に対し、「児童の利用禁止」の旨を明らかにする義務を命じています。ほか、警察庁もウェブサイトで児童の利用禁止を明言しています。
なお法律に照らし合わせると、罰則を受ける対象は禁止行為を犯した利用者や義務違反の事業者であり、児童が“利用したこと自体”を直接処罰する記載は見当たりません。ですが、18歳未満の男女の利用は明確に禁止されているのです。
出会い系サイト規制法では、サービスを運営する事業者に対し多数の規制・義務が設けられています。特にユーザーと関わりの深い義務は以下の2つです。
第十条 インターネット異性紹介事業者は、その行うインターネット異性紹介事業について広告又は宣伝をするときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、児童が当該インターネット異性紹介事業を利用してはならない旨を明らかにしなければならない。
第三条 法第十条第一項の規定により児童がインターネット異性紹介事業を利用してはならない旨を明らかにする方法は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める方法とする。
(中略)
二 広告又は宣伝を電子メールにより行う場合
(中略)
当該電子メールの受信をする者が使用する通信端末機器の映像面において、当該電子メールに係る表題部に、児童が当該インターネット異性紹介事業を利用してはならない旨の文言が表示され、又は「18禁」と表示されるようにすること。
マッチングアプリの広告・宣伝を行う際、事業者は「18歳未満は利用不可」の趣旨の文言を入れなければいけません。具体的には電子メールを用いる場合、表題部(件名)に「18禁」と表示するなどです。「成人向け」のような曖昧な表現では不十分となります。
ほか多くのマッチングアプリでは、公式サイトやアプリストアに「18歳未満の方はご利用いただけません。」といった記載がされており、この義務に沿った形と言えます。
第十一条 インターネット異性紹介事業者は、次に掲げる場合は、国家公安委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、これらの異性交際希望者が児童でないことを確認しなければならない。
事業者は、出会い系サイトの利用者が18歳以上であることを確認しなければなりません。
そのために、たとえば運転免許証や健康保険証などの本人確認書類の提出を義務づけています。そのほかクレジットカード等の18歳未満が利用できない(名義として使えない)支払い方法を用意することも求められています。
第三条 インターネット異性紹介事業者は、その行うインターネット異性紹介事業に関しこの法律その他の法令の規定を遵守するとともに、児童によるインターネット異性紹介事業の利用の防止に努めなければならない。
(中略)
2 インターネット異性紹介事業に必要な電気通信役務(電気通信事業法第二条第三号に規定する電気通信役務をいう。)を提供する事業者(次項において「役務提供事業者」という。)は、児童の使用に係る通信端末機器による電気通信についてインターネット異性紹介事業を利用するための電気通信の自動利用制限(電気通信を自動的に選別して制限することをいう。以下この項及び次条において同じ。)を行う役務又は当該電気通信の自動利用制限を行う機能を有するソフトウェアを提供することその他の措置により児童によるインターネット異性紹介事業の利用の防止に資するよう努めなければならない。
プロバイダとは要するに「インターネット回線を提供する事業者」です。別の言い方をするとISP(インターネットサービスプロバイダ)・携帯キャリア・レンタルサーバ業者など。
出会い系サイト規制法では、プロバイダも児童が出会い系サイトを利用しないために、防止策を講じるよう努めるよう義務が課されています。
具体的には18歳未満が利用できないようにするフィルタリングサービスが該当します。
第四条 児童の保護者(親権を行う者又は後見人をいう。)は、児童の使用に係る通信端末機器による電気通信についてインターネット異性紹介事業を利用するための電気通信の自動利用制限を行う役務又は当該電気通信の自動利用制限を行う機能を有するソフトウェアを利用することその他の児童によるインターネット異性紹介事業の利用を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
実は18歳未満の子どもをもつ保護者も、出会い系サイト規制法の対象になっている点も覚えておくべき事項です。
たとえば18歳未満の子どもに対して、出会い系サイトを利用しないように教育したり、スマホの利用制限で登録できないようにしたりするなどの努力義務が命じられています。18歳未満の子どもがいる場合は、こちらの規制内容も理解しておきましょう。
今はどのマッチングアプリにも、登録後に年齢確認が義務づけられています。運転免許証や健康保険証などの本人確認書類を運営に提出し、承認されることでメッセージの送受信が行える(実質的にサービスを利用できる)ようになる仕組みです。
年齢確認の目的は出会い系サイト規制法を遵守し、「18歳未満の男女にマッチングアプリを利用させないこと」です。
年齢確認を設けることで、運営は18歳未満のユーザーが利用できない環境を作っています。
サービスにより若干の差異はありますが、年齢確認で使える本人確認書類は次のとおりです。
出典:「マリッシュ」公式サイト
このような「生年月日を確認できる公的書類」が、本人確認書類の対象となります。健康保険証であればほとんどの人が所持しているので、一番用意しやすい本人確認書類でしょう。
今回は、18歳や10代のマッチングアプリに関して、使えるものはどれなのか、安全に利用する上での注意点などに関して解説しました。
18歳からマッチングアプリは利用可能になりますが、多くのアプリは18歳でも高校生は利用不可となっています。実際に使えるのは、「Tinder(ティンダー)」くらいです。
マッチングアプリを使うことで普段出会えない層とやり取りができますが、その代わりに危険も付きまといます。今回紹介した注意点や業者の特徴を意識して、気になるアプリにぜひ挑戦してみてください。
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2025.09.16この記事では、マッチングアプリが向いていない・苦手・不毛だと感じる人におすすめのマッチングアプリを7つ厳選しています! 「マッチングアプリは自分には向いてない」「アプリでの出会いなんて不毛」と決めつけていたり、アプリをうまく利用できず苦手・不向きだと感じたりしまってはいませんか? しかし、それは単にアプリの選び方・使い方を間違っているだけという可能性も。ぜひ内容を参考に悩みを解消し、あなたに向いている向いているサービスを選んで素敵な出会いを探してみてくださいね。
2025.08.29
ライター 小川 遼
『Tinder』は18歳以上の年齢下限はありますが、【高校生不可】とはなっていません。
そのため18歳の高校生でも利用できる数少ないマッチングアプリとなります。
>>>詳しくは公式サイトをご覧ください。