「彼の嫌なところが見つからなかったんです。だから結婚してもいいかなと思いました」
28歳の保育園栄養士として働くあやかさん(仮名)は、好きでもない相手と「とりあえず付き合ってみるか」という軽い気持ちで始めた関係が、いつの間にか結婚に発展するという意外な展開に。
「付き合った時、恋愛感情はまったくなかった」という彼女が、マッチングアプリ『with』を通じて結婚に至るまでの体験をインタビューで伺いました。
――マッチングアプリを始めたきっかけを教えてください
私の周りで2人の友人がマッチングアプリを使ってて、そのうちの1人がアプリで彼氏見つけることができたんです。その話を聞いて「私も試してみようかな」って軽い気持ちで始めちゃいました。
それまではマッチングアプリの存在自体ほとんど知らなくて。友人が使ってたwithを選んだって感じですね。
――普段の生活では出会いが少なかったのでしょうか?
そうなんです。保育園の栄養士として働いてるんですけど、職場は完全に女性だけなんですよ。男性の職員が誰もいなくて。でも実は後から知ったんですけど、保育士さんの間でもマッチングアプリ使ってる方結構多くて、みんな同じような状況だったんだなって思いました。
これまでの人生で付き合った人は2人だけで、学校やバイト先で知り合った人とか、既存のコミュニティの中で付き合うことがほとんどでした。「みんなどうやって彼氏作ってるんだろう?」って不思議に思ってたんですよね。
――withを使ってみた感想を教えてください
withの性格診断がほんとに役立ちました。他のアプリ使ったことないので比較できないんですけど、最初から自分と話が合いそうな人を厳選できるのがよかったです。特に「みんなでワイワイするのが好きか、一人の時間を大事にするか」みたいな診断があって。私は「ウェイ系」の人を避けるようにしてたので、そういうフィルターかけられるのが良かったですね。
――初めてマッチングアプリを使ってみて、不安はありませんでしたか?
最初は全く知らない人と会うことに抵抗あったんですけど、実際使ってみると「知らない人だし、もう二度と会わないかもしれない」って気持ちから、逆にハードルが下がったんです。
利用期間は約3ヶ月で、その間に4人の方と実際に会いました。マッチングしていろんな人とメッセージのやり取りするのは楽しかったですね。ただ、同時進行で複数の人とやり取りしてると、「どの人とどんな話したっけ?」って混乱することもありました(笑)。
ちょうど桜の季節だったので、お花見がデートの定番でしたね。上野公園や目黒川を歩いたり、その後近くのお店でランチしたり。同年代の方中心に会ってたので、仕事の話や社会人生活の話で盛り上がることが多かったです。
――マッチングアプリで嫌な経験はありましたか?
実は最初に会った人が遊び目的の人だったんです。普通に会って話してたんですけど、突然「二人でカラオケ行こう」って言い出して。その人の様子見てて、明らかに体目的だなって感じました。
その場は「この後予定あるんで」ってきっぱり言って逃げ切りましたけど(笑)。最初からそういう目的の人もいるんだなって思いましたね。でもショックというより、「ヤリモクって本当にいるんだ」ぐらいにしか思わなかったから、めげずに次の人を探しました。
その後は「すぐに二人きりになろうとする人は避ける」っていうのを意識してました。特に初対面で密室に誘ってくる人は危険信号だと思います。
――今の旦那さんとはどのようにマッチングしたのですか?
彼のプロフィールを見て、私から「いいね」してたみたいなんです。相手からだと思い込んでたんですけど、実は私から「いいね」してたみたいで(笑)。
彼が建築系の大学出身で、私も昔から建築に興味あったんです。でも物理が壊滅的に苦手で諦めちゃったんですけど、彼のプロフィールに「小さい頃から間取りを見るのが好きでした」って書いてあって。私も子供の頃から同じ趣味あったから、「この話が合う人はなかなかいないぞ!」って思ったのがきっかけでしたね。
――実際に会ってみた印象はいかがでしたか?
彼のプロフィール写真はモノクロ加工されてて分からなかったんですが、実際に会った時に肌の黒さにびっくりしました(笑)。誰が見ても「黒い!」って言うくらいの色の濃さで、最初は衝撃でしたね。でも私も比較的色黒なので、むしろ「自分の地黒が目立たなくていいかな」くらいに思いました。
当時はコロナ禍だったので、実際に会うまでに1ヶ月半くらいメッセージやり取りしてて。彼は社会情勢を踏まえながら「今はどこ行っても楽しめなさそうだから、2週間くらい待ってみようか」って提案してくれたり、お店の営業時間短縮も考慮してくれたり。その心遣いが他の人とは違って印象的でしたね。
▲お互いによく行くという宮古島での写真。
――告白はどちらからされたんですか?
3回目のデートで水族館に行った帰り道、駅に向かう途中で彼から告白されました。彼に「もしよかったら付き合ってくれへん?」と関西弁で言われた時、正直「好きではないけど、この人でいいのかな」ってめっちゃ迷いました。でも「まぁとりあえず付き合ってみるか」くらいの気持ちでOKしちゃったんですよね。
友達の紹介じゃないし、合わなかったらすぐ別れればいいやって気軽な気持ちで付き合い始めたんです(笑)。それが今じゃ結婚して子供もいる関係になりました。
――付き合った時点では恋愛感情はなかったのですか?
まったくなかったです。「好きじゃないけど付き合ってみた」っていうのが正直なところでした。でも彼に対して嫌な感情もなかったし、一緒にいて居心地は悪くなかったんです。だから「とりあえずやってみよう」って感じでした。
今思えば、その軽い気持ちが良かったのかもしれません。重く考えすぎずに関係をスタートできたから、自然体でいられたんだと思います。
――恋愛感情はいつ芽生えたのですか?
付き合い始めてから徐々に芽生えてきたんですよね。特に印象的だったのは、彼に「嫌なところが全然ない」って気づいた時です。それまでの恋愛って「この人のここが好き、でもここは嫌だけど好きだから我慢しよう」みたいなパターンが多かったんですけど、彼にはそういう「嫌なところ」がほんとになかったんです。
好きな部分を好きと思えなくなって、嫌いなところだけが残っちゃったら関係が続かないと思ってたので、嫌なところがないっていうのはすごく大事だなって。そう思った時に「あ、この人なら結婚してもいいかも」って思ったんですよね。
――お付き合いから結婚までの流れを教えてください
付き合って1年ほどで彼からプロポーズされました。私の誕生日にディズニーホテルに泊まってた時のことなんです。実はその半年くらい前から「いずれ結婚できたらいいよね」みたいな話はお互いにしてました。
プロポーズされてから約1年の婚約期間があって、その間に一緒に住み始めたんです。もし同居してみて合わなかったらやめようって話もしてたんですけど、実際には特に問題もなく、むしろ家事が二分割できて楽だなって思いました。私は栄養士やってるだけあって料理は得意なので、彼は「料理しなくていいからラッキー」って言ってくれてました。
――旦那さんのどんなところが好きですか?
優しすぎるくらい優しいところですね。今は子供もいるんですけど、寝かし付けで私が寝ちゃっても「いいよ、寝てて」って言ってくれたり、朝子供が起きて一緒に起きなきゃいけないのに眠すぎて無理ってなったら「寝てて」って言ってくれたり。「この人は仏か!?」って思うことがよくあります(笑)。とても良いパパだと思います。
▲新婚旅行で撮ってもらった家族写真。
――総合的に『with』の評価を点数でつけるとしたら?
9点か10点ですね。本当に良かったと思います。一番良かったのは、最初から自分と相性の良さそうな人を見つけやすいところです。性格診断の結果を見て「この人とは合わなそうだな」って思う人を避けることができました。
特に私にとって「ウェイ系」の人とは相性が合わないので、そういう人を事前にフィルタリングできたのがとても良かったです。もし合コンなどで会ってたら、そういう判断できないまま時間を過ごすことになってたと思います。
そして何より、彼と出会えたことが一番良かったです。アプリを使わなければ絶対に出会うことのなかった人と、今は家族になってますから。
――これからマッチングアプリを使う人へのアドバイスをお願いします
あまり身構えすぎないことが大事だと思います。知らない人は知らない人だし、気軽な気持ちで始めるのも良いと思います。
私の場合は「付き合うハードル」も下げてました。好きという感情がなくても「とりあえず付き合ってみる」っていう姿勢が、結果的に良かったと思うんです。もちろん変な人に引っかからないように注意は必要ですけど、お試しで付き合ってみるっていうのも一つの方法かもしれません。
逆に恋に夢中になりすぎると恋は盲目になっちゃうので、冷静に見る目も大切です。私みたいに最初は友達感覚で接して、徐々に関係を深めていくのも良いかもしれませんね。
アプリブ編集部 小泉
「恋愛として好きになる人と、結婚相手は別」とよく言われるように、嫌なところがないから付き合うというのは、良い結婚をする上で大切な考え方だと思いました。
また、withの性格診断機能が、自分に合わないタイプをフィルタリングするのに役立ったという話も印象的です。
結局、相性の良さは実際会って話さないとわからないので、明らかに相性が合わない相手だけを事前に弾いて、あとは会ってから確かめるのが成功の近道だと思います。